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心の重さをちょっとだけ軽くできるかも

本当はやめたい認知症薬をやめないでよかったと思える理由

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こんにちは、町なかの『まっさん』です。

 

認知症のは今後の日本の目の前にある危機かもしれません。

 

残念ながら、進行してしまった認知症をもとの状態に戻す事は現在は不可能です。

 

定期的に病院に通っているのに回復しない。

でも、医療費は継続してかかるので家族の経済的負担は大きいです。

 

さらに、治療といっても認知症の薬を飲む(貼る)だけで、それ以外の医療的な処置は何もありません。だから家族は効果を実感できず、結構な精神的負担を感じています。

 

家族の頭の中にこんな考えが浮かんできます。

『どうせ効果のない薬なんだからいらなくないか?』

というような。。。

 

今回は「認知症の薬」って本当に必要なの!? についてつらつら書いてあります。

 

目次

 

残念ながら進行してしまった『認知機能』は薬で回復しません


認知症の薬は「効果に実感のないくすり」だと思いませんか?

アルツハイマー認知症に使われる薬って効いた~て「実感」あります?
家族の方から

  • 「この薬飲む必要があるんですか」
  • 「効果がないようなので薬をやめたいいんですけど」
  • 「もっと効く薬はないんでしょうか」

という話よくあることなんですね。

 

残念ながら、認知症の薬は「対処療法薬」であり、あくまで現状の認知機能を維持または低下速度を緩やかにする薬です。

 

だから「薬を使ったこと」で『記憶が戻ったり』『以前と同じことができるようになる』ということは期待できません。

 

では、アルツハイマー認知症の薬は使う必要がないのかといえば。。。

「そんなこことはないんです」

ていうのが常識的な答えなんでしょうけど。。。実際はびみょーなんじゃないでしょうか!?

 

認知機能が落ちるスピードを遅くするってイメージしにくいですよね。

 

さらに、認知症のケアには「介護的ケア」があります。

どちらかというとこっちのほうが家族は実感できるのかもしれません。

 

失われた記憶は戻らないけど、

介護施設に預けているあいだは「ほっと」できるとか。。。

介護ケア受けているときの表情が生き生きしているとか。。。

 

家族にとってはそちらのほうが、ある意味「効果」あるいは「お金を支払ってよかった」と実感できるでしょうね。。。

 

それでも「認知症薬」を使う理由

 

それでも認知症治療薬は使うには2つの理由があります。

  1. これしか選択肢しかないから
  2. 認知症薬は脳を刺激して本人の「意欲」を高めるから

1.治療上たった1つの選択肢

 

認知症への対応は2つあります

①医学的対応

②介護的対応

 

認知症治療において医学的対応は少ないです。

残念ながら認知症治療薬を使うことくらいしかないです。それも、家族や本人の実感のない治療となることが多いです。

 

一方で、介護的対応はものすごく重要です。

認知の低下により本人の行動や言動が周囲に不快感をあたえることが多くなります。

家族が介護する場合はこの部分がかなりの精神的負担になります。

 

この精神的負担を詳しく見ていきましょう。

 

介護家族の精神的負担が生じるまで

 

(本人)認知機能が低下/行動・言動が異常になる

(家族)本人の行動・言動が理解できない

(家族)本人の異常な行動や言動を注意したり怒ったりする

(本人)自分がなぜ注意せれているか、怒られているかわからない

(本人)そのため『不安』『不満』『怒り』が心の中に生じる

 (本人)心のなかの負の感情を『暴力・暴言』を家族にむける

(家族)本人からの『暴力・暴言』を受けた家族も本人に対して負の感情を持つ

 

この段階で、家族には2つの感情が起きます。

  • 理性的感情
  • 攻撃的感情

例えば、理性的感情を持つ家族では、

「認知機能が低下しているんだから私たちが我慢しなくちゃ」

と考えます。

その結果、家族は負の感情をもちながら介護を続けることになります。

 

一方、攻撃的感情を持つ家族では、

「こんなに一生懸命に介護しているのにあんな言い方はひどい我慢できない」

と考えます。

その結果、家族は負の感情を発散するため、

より激しく本人を責めたり、あるいは介護を放棄することになります。

とはいえ、本人の行動言動は改善することはないですし、放棄しても本人は家庭内にいるので本質的解決にはなっていません。

 

どちらの家族にも最終的に心理的負担の限界がいつかきます。

介護うつや自殺、あるいは家族・本人への暴行事件などはよく起こる社会問題です。

 

そのとき。。。

そんな状況になる前に『介護問題』を解決できるのが一番です。

 

2.認知症薬が脳を刺激して本人の「意欲」を高める

 

さんざん効果を実感できない薬と書いてきた認知症の薬なんですが。。。

認知症の薬を使うことで「改善する」ポイントもあるんですね。

 

認知症薬を使うことで家族が「効果を実感できるポイント」を知っていることが大切なんです。

 

認知症の薬を使用した人使用しなかった人で明確に差が生じるポイントは

  • 本人の日常生活に活気が出る
  • 本人のイライラや不安を少なくなる

という結果があります。

 

認知症の薬には、脳の神経細胞を活性化させ、「覚えたり考えたりする働き」をある程度保つ効果があります。

 

すると本人からは、

「頭がすっきりしたり」

「意欲がでてきた」

「失敗、注意されることが減り自信がついた」

という言葉がでてきます。

 

このような前向きな状態は、本人に治療や行動に対しての「積極性」を生じさせます。すると生活の質が上がり本人の表情が明るくなることが多くなります。

 

これは家族の心的エネルギーにとても良い状況をあたえます。

我慢する介護から積極的な介護へ

また、

関わらない介護から関りたい介護へ

と家族のこころが変化していきます。

 

このような変化はとても重要でして。。。

変化が1番大きいのは

「笑顔」

の回数が多くなります。

 

認知症薬の効き目を評価する項目に
「笑顔」

をいれればいいのにと思うほどです。

 

 

本人の頑張りや笑顔をみれば、家族もうれしいですよね。

積極的にサポートしようと気持ちが上がります。

実際に介助者の治療への積極的参加は認知症治療に有効とされています。

 

認知症の薬には「実感できる」ほどの記憶力や行動の改善効果はありませんが、その視点から薬の評価をするのではなく本人や家族の「積極性」あるいは「笑顔の質」を評価するとで効果に「実感」を持てると思います。

 

実際に、

認知症治療薬を使用したときに薬の効果を「実感」できたことは何ですか』

というアンケートの結果が次になります。

 

 

薬を使うことで患者本人が生活の中で効果を実感しやすい事柄 

 

  • 頭がスッキリする・モヤモヤ感がなくなる
  • 意欲が出る。前向きになる。表情が明るくなる
  • 間違いが減る。注意される回数が減る

家族が本人の行動から効果を実感しやすい事柄

  • 本人のイライラ感がなくなり表情が柔らかいことに気づく
  • 本人からあいさつされる
  • 会話の量が増える
  • 物事に取り組んでる場面を見かけるようになる

「認知機能の低下を抑える」という生理的効果よりも、「豊かな表情や日常の会話」などの心的効果を期待する家族が多いのではないでしょうか。

 

 

まとめ

 

認知症の薬の効果はなかなか実感できないものです。

そのために使用を中止してしまいたいと考えることもあるでしょう。

 

ところが、認知症治療薬を一旦やめてしまうと無治療の人(薬を飲んでない人)の状態まで悪化することもわかっています。

 

実際には2週間の中断で悪化傾向が強く表れ、3週間以上中断すると、中断前の状態には戻らなくなってしまいます。

 

この点からすると「認知症薬」は継続するほうがいいです。

 

 

さらに、薬の効果を認知機能の評価にだけ求めるのではなく、「積極性」や「笑顔の回数」で評価するのも大切ではないでしょうか。